公正取引委員会および中小企業庁では、中小企業・小規模事業者が不利な立場に置かれやすい取引慣行の是正を目的として、
取引適正化に向けた制度改正および運用強化を進めています。
この一環として、令和8年1月1日から、
これまでの「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」は
「中小受託取引適正化法」へと改正され、
取引の保護対象や禁止行為が大きく見直されました。
法改正の主なポイント
1.支払方法・支払期限の厳格化
電子記録債権(でんさい)等による支払いであっても、
納品日から60日以内に代金全額を受け取れない場合は法令違反
となります。
2.手形払いの禁止
取引代金の支払いにおいて、
手形による支払いは原則として禁止されました。
3.振込手数料の受注者負担の禁止
代金支払いに係る振込手数料を
受注者に負担させる行為は禁止されました。
4.一方的な価格決定の禁止
発注者が協議に応じることなく、
一方的に取引価格を決定する行為は禁止されます。
保護対象となる取引範囲の拡大
- 従業員数が一定規模を超える発注者との取引も
新たに保護対象となりました。
(例:発注者が従業員300人超、受注者が300人以下) - 荷主と運送事業者との取引についても、
本法の保護対象に追加されました。
用語の変更について
本改正により、「下請」という用語は法令上使用されなくなりました。
- 親事業者 → 委託事業者
- 下請事業者 → 中小受託事業者
取引適正化に向けた行政の取組(2025年以降)
公正取引委員会では、法改正に加え、
価格転嫁の円滑化や協議の実効性確保を重視した
取引適正化の取組を強化しています。
- 協議に応じない価格決定への厳正な対応
- 業所管省庁と連携した是正指導・助言の実施
- 中小受託事業者からの相談・情報提供の活用
公正取引委員会・中小企業庁に加え、
関係省庁が連携して発注者への指導・助言を行う体制
が整備されています。
事業者の皆さまへ
本制度改正により、これまで慣行として行われていた取引方法が
法令違反となる可能性があります。
委託事業者・中小受託事業者のいずれの立場であっても、
取引条件、契約内容、支払方法等について、
改めてご確認いただきますようお願いいたします。
制度の詳細および最新情報については、
公正取引委員会および中小企業庁の公式ホームページをご確認ください。
- 公正取引委員会「取引適正化に向けた取組」
https://www.jftc.go.jp/toriteki_2025/
- 中小受託取引適正化法 特設ページ
https://www.jftc.go.jp/partnership_package/toritekihou.html
